マンション壁、斜めのひび割れは要注意!?一直線、幅、場所など徹底解説

マンションの壁に現れるひび割れは、その形状や位置、幅によって危険度が異なります。特に斜めにひび割れている場合や、一定の幅を超えたひび割れは、早期に対応しなければ構造的な問題に繋がることがあります。
この記事では、ひび割れの入り方、発生場所、幅ごとの危険度を徹底的に解説し、どのひび割れが要注意か、そしてその対策方法について詳しく説明します。さらに、ひび割れが放置された場合のリスクや補修方法についても紹介し、マンションの安全性を守るための知識を提供します。
当社リビングカラーコーポレーションでは、豊富な経験と高い技術力を活かし、無足場工法による外壁補修などのサービスを提供しています。足場設置が不要なため、工事中の安全性や入居者負担の軽減にも優れており、しかも大幅なコスト削減、工事期間の短縮ができることから、多くのオーナー様からご好評をいただいております。無足場工法での工事をお考えのオーナ様はぜひお気軽に当社までお問い合わせください。
斜めのひび割れは要注意!?ひびの入り方による危険度
コンクリートや壁に現れるひび割れのパターンには、危険度を示すサインが隠れていることがあります。特に、ひび割れがどのように入っているかによって、建物の構造的な問題の進行具合を把握することができます。
斜めにひびわれている場合
外壁に斜めのひび割れが発生している場合、その危険性は非常に高く、放置すると深刻な問題に発展する可能性があります。住宅の構造は基本的に水平・垂直方向に設計されていますが、斜めにひび割れが入ることは、構造バランスが崩れている兆候であり、これは住宅全体に悪影響を及ぼす原因となることがあります。
特に、斜めのひび割れは、基礎の沈下や不均等な荷重分布、または構造的な問題が影響している場合が多く、建物の安定性を損なう危険性をはらんでいます。
もし斜めのひび割れが地震以外の原因で発生している場合、これを放置すると他の場所にも同様のひび割れが発生する可能性があります。時間の経過とともに、さらに広がり、外壁のいたるところに斜めのひび割れが見られるようになることもあります。このような場合、早期に補修を行うだけでなく、耐震診断を依頼して構造的な問題がないかを確認することが重要です。
さらに、ひび割れが進行すると、水分や湿気が内部に侵入し、壁内部の状態が悪化します。これがさらなる損傷を引き起こすため、問題を早期に特定し、適切な修復を行うことが建物の安全を守るために必要です。斜めのひび割れを発見したら、すぐに専門家に相談し、建物の状態を詳しく調査することをお勧めします。
一直線にひび割れている場合
外壁に水平や垂直方向のひび割れが見つかった場合、通常は建物の構造に深刻な影響を及ぼすことは少ないと考えられ、補修によって修復できることが多いです。
しかし放置しておくと、ひび割れが進行して雨水が侵入し、壁の内部にダメージを与える可能性があります。水分が内部に浸透すると、木材や金属部分が腐食する原因となり、結果として建物の耐久性が低下するため、早期の補修が重要です。
また、特に基礎部分で水平方向にひび割れが発生した場合には、構造に問題があることを示唆することがあります。基礎がしっかりと施工されていれば、通常はひび割れは発生しません。
外壁が一直線にひび割れている原因は、外的な力が大きく加わった際に生じることが多く、放置しておくと建物全体の安定性に悪影響を及ぼすことが考えられます。このような場合は、専門家による早急な診断を受け、適切な対応をすることが求められます。
十字にひび割れている場合
外壁に十字のひび割れが見つかったときは、すぐに注意が必要です。
このひび割れは、建物に何かしらの大きな力がかかっていること可能性があります。たとえば、地震や家の基礎部分が沈んでしまうこと、もしくは家の重さが不均等にかかることが原因で、こうしたひび割れが発生することがあります。
十字のひび割れが特に危険なのは、家の柱や基礎といった大事な部分に発生することがあるからです。もしこれらの部分にひび割れがあると、建物全体が不安定になり、最悪の場合、倒れてしまう危険性も潜んでいます
大きな地震が原因で住宅に負荷がかかり発生するケースもあります。しかし、地震以外でこうしたひび割れが見つかった場合は、家の構造に深刻な問題があるかもしれません。この場合、単にひび割れを修理するだけでは不十分で、耐震補強をしたり、場合によっては家の建て替えが必要になることもあります。
放っておくと、ひび割れがどんどん広がって、雨水が入ってきて内部が腐食したり、家がさらに壊れてしまう恐れがあります。ですから、十字のひび割れを見つけたら、すぐに専門の業者に相談して、どこに問題があるのかを調べてもらい、必要な対策を取ることがとても大切です。
ひび割れ幅による危険度
ンクリートのひび割れは、その幅と深さによって危険度が大きく異なります。ひび割れの幅や深さが広がると、建物の構造に与える影響が深刻化する可能性があります。
幅0.3mm以下、深さ4.0mm以下のひび割れと、幅0.3mm以上、深さ4.0mm以上のひび割れそれぞれの危険度について詳しく解説します。
幅0.3mm以下、深さ4.0mm以下のひび割れ
幅0.3mm以下、深さ4.0mm以下のひび割れは、通常、建物に大きな影響を与えることは少ないと考えられています。この程度のひび割れは、一般的に「ヘアークラック」と呼ばれ、構造的には深刻な問題を引き起こすことはほとんどありませんが以下の場合は注意が必要です。
- ひび割れが一つの場所に集中している
- 基礎でのヘアークラックが深い
まず、ひび割れの発生箇所や数に注目することが重要です。一つの場所にひび割れが集中的に発生している場合や、限られた範囲内に複数のひび割れが見られると、基礎部分に異常な負荷がかかっている可能性があります。
特に、1㎡の範囲に複数のひび割れが確認された場合、建物のバランスに問題があるかもしれません。こうした兆候が見られた場合は、地盤の沈下や他の構造的な問題が進行している可能性があり、専門家による調査と対策が必要です。
また基礎にひび割れが生じている場合、深さにも注意が必要です。たとえ幅が0.3mm以下でも、深さが4.0mm以上になると、鉄筋が腐食するリスクが高まります。そのため、ひび割れが基礎の本体部分にまで影響を及ぼしていないかを確認することが重要になります。表面のひび割れだけでは判断できないことも多いため、深さを測定して内部の状態を調査することが求められます。
幅0.3mm以下、深さ4.0mm以下のひび割れはそのまま放置しても深刻な問題を引き起こすことは少ないですが、雨水や湿気がその隙間から内部に入り込む可能性も否定できません。これにより、ひび割れが広がり、時間の経過とともに建物の構造に影響を与えることがあるため、早期に修理を行うことが大切です。
幅0.3mm以上、深さ4.0mm以上のひび割れ
幅0.3mm以上、深さ4.0mm以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、注意が必要です。このようなひび割れは、建物に大きな問題があるかもしれないサインで、放っておくと建物全体に深刻な影響を与えることがあります。
この程度のひび割れは、水が入り込みやすく、建物内部の大事な部分にダメージを与える可能性があります。特に、木材や鉄筋といった構造材に水分が浸透すると、鉄筋が錆びたり、木材が弱くなったりする原因になります。これが続くと、建物の強さが落ち、最終的には構造的に大きな問題が起きることがあります。
さらに、ひび割れが4.0mmを超えると、コンクリート内の鉄筋にも影響を与え、鉄筋が腐食し、ひび割れが広がることがあります。この場合、コンクリートの強度が落ちて、建物全体に悪影響を与えることになります。
特に基礎部分にひび割れが見つかった場合は、構造に問題があることが多いので、早めに対応することが大切です。基礎は建物を支える大事な部分で、ひび割れが広がると建物全体に問題が生じる可能性があります。
幅0.3mm、深さ4.0mm以上のひび割れを見つけた場合は、放置せずにすぐに専門の業者に調査を依頼し、適切な対応を取ることが、建物の安全を守るために非常に重要です。
ひび割れ場所による危険度
コンクリートや壁に現れるひび割れは、その場所によって危険度が異なります。特に重要なのは、ひび割れが発生している場所が建物の構造や耐久性に与える影響です。
外壁や基礎部分、室内の湿気が多い場所、窓やドア周りなど、さまざまな場所でのひび割れの危険性について詳しく解説します。ひび割れの発生場所に応じて適切な対策を取ることで、建物の安全性を確保するための参考にしてください。
外壁の基礎部分
基礎にひび割れができると、家の安全性や強度に大きな影響を与えることがあります。ひび割れから水が入り込むと、基礎の鉄筋が錆びて腐食し、強度が落ちる可能性があります。鉄筋が膨らむことでコンクリートが剥がれたり、ひび割れが広がったりすることもあります。これが進行すると、地震などの衝撃に耐えられなくなり、最終的には建物が倒壊することもあり得ます。
ひび割れが縦に入る場合、乾燥や地盤の動きが原因のことが多いですが、ひび割れが広がって基礎を縦断すると、建物の耐久性に悪影響を及ぼす可能性が高くにあります。横に広がるひび割れは、施工や設計に問題があった場合が多いので、特に早急に対処することを検討してください。
ひび割れが進む前に、専門家に相談して早期に修理することが大切です。放置すると、修理費用が高くなったり、家全体に悪影響を与える可能性があります。
内部壁(特に湿気や水分の多い場所)
内部壁、特に湿気や水分の多い場所に生じたひび割れは、放置するとさまざまな危険を引き起こす可能性があります。湿気が多い環境、例えばバスルームやキッチン、地下室などでは、壁に水分が常に存在しやすく、これがひび割れを引き起こす原因となります。
まず、ひび割れから水分が浸入すると、その水分が内部に滞留しやすくなり、壁の構造が劣化することがあります。特に、コンクリートや石膏ボードなどの建材が水分を吸収すると、強度が低下し、最終的には構造的な問題を引き起こすことがあります。また、湿気が壁内部で停滞すると、カビや腐朽菌が発生しやすくなり、これが健康に悪影響を与えることもあります。
さらに、湿気が鉄筋に浸透すると、鉄筋の腐食を引き起こすことがあります。腐食した鉄筋は体積が膨張し、その膨張圧でコンクリートが割れることがあるため、ひび割れが進行するとともに、建物全体の強度が低下する恐れがあります。
窓やドア周り
窓やドア周りのひび割れは、「開口クラック」と呼ばれ、四隅から斜めの方向に亀裂が入ります。
開口クラックは、雨水の影響を受けやすいため早めの補修が必要なケースが多い建物の構造や安全性に影響を与える可能性があります。特に構造的な負担がかかりやすい場所であり、ひび割れが発生すると、その部分が弱点となり、他の部分にも影響を及ぼすことがあります。
窓やドア周りでひび割れが生じる原因としては、建物の沈下、温度変化、地震や振動、施工不良などがあります。例えば、建物が沈下して一部が不均等に沈むことで、窓やドア周りにひび割れが発生することがあります。また、急激な温度変化や湿気の影響を受けて、建材が膨張・収縮し、ひび割れが生じることもあります。
ひび割れが窓やドア周りに生じると、まず見た目が悪くなるだけでなく、構造的な問題を示すことがあります。特に、ひび割れが大きく広がったり、亀裂が深くなった場合は、外部からの水分や湿気が侵入しやすくなり、鉄筋の腐食や木材の腐敗を引き起こすことがあります。これが進行すると、建物全体の強度が低下し、最終的には倒壊や重大な損傷を招く可能性もあります。
また、窓やドア周りのひび割れは、冷暖房の効率を悪化させ、エネルギーコストの増加を招くこともあります。ひび割れを放置すると、雨水や風が侵入し、室内環境に悪影響を与えることもあります。
屋根の周辺
屋根の周辺に生じたひび割れは、早期に対処しないと建物全体に深刻な影響を与える可能性があります。屋根は建物を保護する重要な部分であり、ひび割れが発生すると、雨水や湿気が内部に侵入しやすくなり、構造的な問題を引き起こす恐れがあります。
屋根周辺のひび割れは、主に以下の原因で発生します。
温度変化により屋根の材料が膨張したり収縮したりすることが原因です。屋根の材料、特にコンクリートやアスファルト、金属などは、日中の温度変化に敏感で、急激な温度差によりひび割れが生じることがあります。また、長期間の使用や経年劣化も原因の一つで、屋根の防水層や接合部が摩耗してひび割れが発生することがあります。
屋根周辺のひび割れが進行すると、雨水が屋根裏や壁、基礎に浸透し、構造物の腐食や鉄筋のサビ、木材の腐敗を引き起こす可能性があります。これにより、建物の強度が低下し、最終的には大規模な修理が必要となることもあります。さらに、雨水が内部に浸入すると、カビや腐朽菌が発生し、健康に悪影響を与えることもあります。
屋根周辺のひび割れは、特に高所で発生するため、見逃しがちですが、定期的に点検を行い、ひび割れが見つかった場合は早期に補修することが重要です。
コーナー部分
コーナー部分に生じたひび割れも、建物の安全性や耐久性に影響を与える可能性があります。コーナー部分は、建物の構造的に特に負荷がかかりやすい場所であり、ひび割れが発生するとその部分が弱点になり、さらに大きな問題を引き起こすことがあります。
コーナー部分のひび割れの原因としては、以下のようなものが考えられます。
まず、建物の沈下や不同沈下です。建物が不均等に沈んでいくと、コーナー部分に過度な負荷がかかり、ひび割れが生じることがあります。また、地震や振動などの外的要因もコーナー部分に影響を与えることがあります。コーナーは直角に接する部分であるため、他の場所に比べて力が集中しやすく、ひび割れが発生しやすいのです。
さらに、温度変化や湿気、経年劣化などもコーナー部分のひび割れの原因となることがあります。コンクリートやモルタルなどの建材は温度差や湿気の影響を受けやすく、これらの変化により膨張・収縮が繰り返されることでひび割れが生じます。
コーナー部分のひび割れが進行すると、建物の構造に大きな影響を与える可能性があります。ひび割れが広がることで水分が浸入し、鉄筋の腐食やコンクリートの劣化が進み、最終的には建物全体の強度が低下することもあります。特にひび割れが大きくなると、建物が倒壊するリスクが高まるため、早期の点検と修理が重要です。
コーナー部分のひび割れは、構造的な問題を示している場合が多いので、見つけた場合は専門家に相談し、早期に修理を行うことをお勧めします。
マンションの壁が斜めにひび割れる原因
マンションの壁が斜めにひび割れる原因はさまざまです。ひび割れが進行すると、建物の強度や安全性に深刻な影響を与えることがあるため、早期に原因を特定して対処することが大切です。
マンションの外壁に見られる斜めのひび割れの主な原因として、乾燥収縮やコールドジョイント、温度変化などを詳しく解説します。それぞれの原因がどのようにひび割れを引き起こすのかを理解することが、適切な対応に繋がります。
ひび割れ原因①:乾燥収縮
乾燥収縮は、コンクリートが固まる過程で水分が蒸発して縮む現象です。
新しいコンクリートは硬化する際に水分を失い、その結果、コンクリートが縮み、ひび割れが生じることがあります。特に温度や湿度の急激な変化があると、表面が乾燥しやすく、ひび割れが発生しやすくなります。
乾燥収縮によるひび割れは、構造物自体の強度には大きな影響を与えないことが多いですが、ひび割れから水分が侵入すると、鉄筋の腐食や基礎の劣化を引き起こす可能性があるため、早期の修理が大切です。
ひび割れ原因②:コールドジョイント
コールドジョイントとは、コンクリートが打設される際に、前回のコンクリートが固まり、次に新しいコンクリートを打設する間に時間が空いたために生じる接合部のことを指します。
コンクリートは一度打設されると、硬化を始めますが、その後時間が経過すると、次に打設するコンクリートと前回のコンクリートがうまく一体化せず、接続部分に隙間ができたり、強度が低くなることがあります。
この接合部がコールドジョイントです。コールドジョイントが発生する原因には、打設作業の中断や、コンクリートが硬化する前に次の打設を行わなかったことが挙げられます。時間が空いたことによって、コンクリートの表面が乾燥してしまい、新しく打設されたコンクリートときちんと結びつかなくなるためです。
コールドジョイントが問題になるのは、そこにひび割れが生じやすく、構造的に弱くなる可能性があるからです。水が浸入することもあり、鉄筋の腐食や基礎の劣化を引き起こすこともあります。したがって、コールドジョイントを防ぐためには、コンクリート打設作業の継続的な管理が重要であり、もし発生してしまった場合は、適切な補修を行う必要があります。
ひび割れ原因③:温度変化
温度変化によるひび割れは、コンクリートの膨張と収縮によって生じるものです。コンクリートは温度が上がると膨張し、温度が下がると収縮する性質があります。特に、大きな温度差があると、コンクリートの表面と内部で膨張・収縮の程度が異なり、ひび割れが発生することがあります。
例えば、昼間は気温が高く、夜間に急激に冷え込むと、コンクリートの表面が膨張して内部よりも早く収縮しようとします。この温度差によって、コンクリート内に応力が生じ、ひび割れが発生するのです。また、コンクリートが硬化する過程でも温度が高くなることがあり、この温度差がひび割れの原因となることもあります。
温度変化によるひび割れは、特に広範囲にコンクリートを打設する場合や、急激な気温変化がある環境では注意が必要です。ひび割れが小さい場合はすぐに問題にならないこともありますが、ひび割れが広がると、水分が侵入し、鉄筋の腐食や構造の劣化を引き起こす可能性があるためです。
ひび割れ原因④:中性化
中性化によるひび割れは、コンクリート中のアルカリ性が低下し、鉄筋が腐食することで生じる現象です。
コンクリートは通常、強いアルカリ性を持っており、このアルカリ性が鉄筋を保護する役割を果たしています。しかし、長期間にわたって空気中の二酸化炭素(CO2)がコンクリート内部に浸透すると、アルカリ性が次第に弱まり、コンクリートが中性化します。
中性化が進行すると、鉄筋の保護膜が破壊され、鉄筋が酸化(腐食)し始めます。鉄筋が腐食すると、鉄筋の体積が膨張し、その膨張圧によって周囲のコンクリートにひび割れが生じるのです。このひび割れが進行すると、さらに水分や塩分が侵入し、腐食が進んでいきます。
中性化によるひび割れは、コンクリート構造物の強度低下を引き起こし、特に基礎部分や外壁などの露出部分で問題になることがあります。中性化は時間が経過することで徐々に進行するため、長期間放置すると修理が難しくなり、補修費用も増加します。
ひび割れ原因⑤:鉄骨の発錆
鉄骨の発錆によるひび割れは、鉄骨内部にある鉄筋が錆びることで発生します。鉄骨構造は、コンクリートと鉄骨を組み合わせた複合構造物の場合が多く、鉄骨自体が錆びることによってコンクリートにひび割れが生じることがあります。
鉄骨が錆びる原因は、主に水分や酸素が鉄の表面に接触することです。水分が浸透すると、鉄の表面で酸化反応が起きて錆が発生します。特に湿気の多い環境や、雨水がかかりやすい場所で錆が進行しやすくなります。錆が進むと、鉄の体積が膨張し、その膨張圧が周囲のコンクリートに影響を与え、ひび割れが生じます。
鉄骨の発錆によるひび割れは、鉄骨が腐食することでその強度が低下し、建物全体の安全性にも影響を及ぼす可能性があります。また、ひび割れが進行すると、さらに水分や湿気が侵入し、錆が進行するという悪循環を招くことになります。
発錆を防ぐためには、鉄骨の表面を適切に防錆処理したり、定期的な点検で早期に発見し、補修を行うことが重要になります。特に湿気の多い環境では、防水対策やコンクリートの保護が有効です。
ひび割れ原因⑥:不同沈下
不同沈下によるひび割れは、建物の一部が他の部分と異なる速さで沈下することによって発生します。建物の基礎が不均等に沈む現象で、これは地盤が不均一であることが原因です。
例えば、地盤が軟らかい部分や水分を多く含んだ部分に建物が建てられていると、その部分が他の部分よりも沈みやすくなります。この結果、建物の構造に不均衡な力がかかり、ひび割れが発生します。
不同沈下が進行すると、沈下した部分で建物の構造にひずみが生じ、そのひずみがコンクリートや壁にひび割れを引き起こすことがあります。特に基礎部分や壁に亀裂が入り、構造的な問題が発生する可能性があります。ひび割れが広がると、建物の強度が低下し、最悪の場合、建物の崩壊を招くこともあります。
また、不同沈下によるひび割れは、しばしば長期間にわたってゆっくりと進行するため、最初は気づきにくいことがあります。しかし、進行するにつれて建物の歪みが目立ち、ひび割れが広がるため、早期に発見して対策を講じることが非常に重要です。
不同沈下によるひび割れを防ぐためには、建物の設計段階で適切な地盤調査を行い、均一な基礎を作ることが重要です。また、異常を早期に発見できるように、定期的な点検と監視が推奨されます。
ひび割れ原因⑦:地震
地震によるひび割れは、地震の揺れや振動が建物に加わることによって発生します。特に強い地震が発生した場合、建物の構造に大きな力がかかり、その衝撃でひび割れが生じることがあります。通常、地震によるひび割れは、地震の強さや建物の設計・施工状態、地盤の状況に大きく影響されます。
一般的に、大型の地震でない限り、建物にひび割れが生じることは少ないですが、地震後にひび割れが発生している場合、基礎に何らかの問題がある可能性があります。例えば、基礎が十分に強化されていなかったり、設計や施工に不備があったりすると、地震の揺れでその部分が弱点となり、ひび割れが発生しやすくなります。
特に、基礎部分や柱、壁などの構造体にひび割れが見られる場合は、建物が地震に耐えられる設計になっていなかったり、施工に不備があったりする可能性が考えられます。このような場合、ひび割れが進行して建物全体に影響を与える前に、専門家による点検と補修が必要です。
地震後のひび割れは、単なる表面の問題だけでなく、構造的な問題を示していることもあるため、見逃さずにしっかりと確認し、必要な修理を行うことが大切になってきます。。
マンションの壁のひび割れを放置するのは危険?
マンションのひび割れを放置すると、建物の安全性や耐久性に大きな影響を与えることがあります。
特に基礎部分にひび割れがあると、雨水がその隙間から入って、鉄筋が錆びてしまいます。これが進行すると、基礎が弱くなり、建物を支えきれなくなって地面が沈んだり、最悪の場合は倒れることもあります。
また、外壁のひび割れをそのままにしておくと、雨や湿気が壁の中に入って建物が劣化してしまいます。湿気が入ることで、カビが生えたり、シロアリが住み着いたりします。
これが進むと、建物の強さが落ち、地震などで倒れるリスクが高まります。さらに、カビが室内に広がると健康にも良くない影響を与えることがあります。
ひび割れを放置すると、雨漏りが起きて外壁が傷んだり、建物全体に影響を与えることもあります。壁のひび割れが進行すると、建物が揺れやすくなり、耐久性が下がります。
そのため、ひび割れを見つけたら早めに修理を行うことが大切です。放置すると、修理が難しくなり、費用も増えてしまうだけでなく、建物の安全性にも大きな影響を与えます。
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マンション壁のひび割れの補修方法
マンションの壁にひび割れが発生した場合、早期に適切な補修を行うことが重要です。ひび割れを放置すると、進行して建物の強度や耐久性に悪影響を与える可能性があります。
マンションの壁におけるひび割れの補修方法として、ひび割れ充てん工法、ひび割れ被覆工法、注入工法の3つを詳しく解説します。
ひび割れ充てん工法
充てん工法は、幅が1.0mm以上の比較的大きなひび割れに適した補修方法です。
まず、ひび割れに沿ってコンクリートの表面をV字型やU字型にカットし、その部分に補修材をしっかりと埋め込みます。ひび割れが広がっている場合、コンクリート内の鉄筋が錆びていることがあるため、鉄筋の錆を取り除き、防錆処理を行った後に補修を進めます。
補修材としては、ひび割れが動いている場合にはシーリング材を使い、動かない場合にはポリマーセメントモルタルを使うことが一般的です。
この工法では、ディスクグラインダーという工具を使ってコンクリートをカットします。特に、U字型にカットする方法が安定しやすく、広く使われています。この方法は「Uカットシール工法」としても知られ、ひび割れ補修にとても有効です。
鉄筋が錆びている場合は、補修前に必ず錆を取り除き、防錆処理を行うことが大切です。その後、樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルでひび割れを修復します。鉄筋の状態に注意を払いながら、ひび割れを効果的に補修する方法です。
ひび割れ被覆工法
ひび割れ被覆工法は、幅が0.2mm以下の小さなひび割れを補修する方法です。この工法では、ひび割れの上から防水材や特殊なモルタルを塗って表面を覆います。こうすることで、内部に水分や炭酸ガスが入り込むのを防ぎ、コンクリートの耐久性を高めることができます。
ひび割れが進行していたり、ひび割れ幅が大きくなる可能性がある場合には、ひび割れが動いても対応できる柔軟な補修材を使うことが勧められます。ひび割れの表面に下地調整材を使って覆うこの方法は、費用も比較的安価で済むため、手軽に行える補修方法です。
ひび割れ注入工法
ひび割れ注入工法は、ひび割れ部分にエポキシ樹脂やセメント系の注入剤を注ぎ込むことで補修する方法です。この方法は、ひび割れが広範囲にわたっている場合でも、構造をしっかりとつなぎ合わせて耐久性を高めることができます。
特に、ひび割れの幅が0.2mm以上1.0mm未満のケースに効果的です。使用される注入材にはエポキシ樹脂やアクリル樹脂、ポリマーセメントモルタルなどがあり、補修作業ではエポキシ樹脂パテやゴム系のシール材が使われることもあります。
注入工法では「低速低圧注入工法」が一般的で、これにより微細なひび割れでもしっかりと奥まで注入することができます。また、この方法は注入精度が高く、作業員の技術に依存せず、非常に狭いひび割れ(0.05mm程度)にも対応可能です。
さらに「自動式低圧樹脂注入工法」では、自動的に注入できる装置を使って作業を効率よく進めることができ、コンクリート内部への水やガスの侵入を防ぎ、耐久性を向上させます。
マンションの壁のひび割れ補修費用はいくら?
マンションの壁にひび割れがある場合、補修方法と費用はひび割れの種類によって異なります。以下の表に、各ひび割れの種類に対する補修方法と費用相場をまとめました。
ひび割れの種類 | 費用相場/㎡ |
---|---|
ヘアクラック | 100円〜600円 |
構造クラック(0.3mm〜1.0mmのひび) | 2,800円〜3,800円 |
構造クラック(1.0mm以上のひび) | 4,000円〜6,300円 |
乾燥クラック | 1万円〜9万円/一カ所 |
縁切りクラック | 500円〜1,000円 |
開口クラック | 1万〜9万円/一カ所 |
ひび割れの大きさや原因によって、適切な補修方法が異なります。早期の対応が求められるため、ひび割れを発見したらまずは専門業者に調査を依頼することが重要です。
また、調査を安く済ませるためには、ドローンによる赤外線を活用した外壁調査をお勧めします。これにより、目視では確認しづらい部分も効率的に調査でき、コストを抑えながら詳細な状態を把握することが可能です。
赤外線外壁調査とは|ガイドライン
令和4年1月18日の改正により、国土交通省のガイドラインでは、従来の打診調査に加えて、無人航空機を使用した赤外線調査が新たに認められるようになりました。この赤外線調査は、テストハンマーによる打診と同等以上の精度で外壁の状態を評価できるとされ、従来の方法を補完する、または代替する新たな手法として注目されています。
⇒国土交通省:無人機による定期報告制度における外壁のタイル等の調査についてはこちら
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